歯科医院にも他人事ではない「カスハラ」問題〜大切なスタッフを守るために今できること〜
歯科接遇コンサルタントの久保佳世子です。
カスタマーハラスメント、「カスハラ」という言葉を、ニュースやSNSで目にすることが増えました。
今や、「カスハラ」という言葉は誰もが知る言葉です。
駅構内などでも「カスハラ」防止のポスターを見かけることが多くなった気がします。
「カスハラ」は一部の業種だけの問題ではなく、社会全体で取り組むべき課題として認識されるようになりました。
そこで今回は、歯科医院におけるカスハラ対策について、有効な方法をお伝えいたします。
もし、対策が急務であるとお考えの先生は、こちらのセミナー参加も、ご検討ください。
2026年11月29日(日)東京駅付近で開催
クレーム応対3つの極意 超・実践セミナーの詳細・お申し込みはこちらです。
https://essence-4c.com/open/clame-tokyo-2026/
歯科医院で最もターゲットになりやすいのは「受付スタッフ」
東京商工リサーチが行った調査によると、実に約2割(19.1%)の企業が「カスハラを受けたことがある」と回答しています。
さらに深刻なのは、カスハラの影響で「休業や退職の発生」に追い込まれた企業が13.5%にものぼるという事実です。
つまり、カスハラは単なる「嫌な出来事」で済む話ではなく、企業の人材確保や事業継続そのものを脅かす重大な経営リスクと言えます。
こうしたデータを見ると、歯科医院も決して「対岸の火事」ではいられないことがおわかりいただけるのではないでしょうか。
歯科医院において、カスハラのターゲットになりやすいのは、間違いなく「受付スタッフ」です。
受付は、患者さんが来院して最初に顔を合わせる場所。
予約の受付や変更、金銭授受、待ち時間の案内など、患者さんの不満やクレームが直接向けられやすいポジションにあります。
「カスハラ」と聞くと、多くの方は、怒りに震え、声を荒らげる患者の姿を思い浮かべるのではないでしょうか。
診察室では穏やかに見えていた患者が、受付では別人のように豹変する。
そうした場面に遭遇したとき、受付スタッフが感じるのは「恐怖」以外の何物でもありません。
突然の怒声や、理不尽な要求、人格を否定するような言葉を浴びせられる経験は、その場限りのショックだけでなく、その後の勤務に対する不安や恐怖心として長くトラウマになることもあります。
受付スタッフにこのような経験をさせないよう、スタッフを守るのが、カスハラ対策のひとつです。

歯科医院にとって、本当に怖いのは「患者」ではなく「人材の流出」
院長先生方に本当にお伝えしたいのは、ここから先の話です。
カスハラにおいて本当に恐ろしいのは、目の前で怒っている患者さんそのものではありません。
カスハラによって「有能な人材を失ってしまうこと」。
これこそが、歯科医院にとって最も深刻なダメージです。
実際に、カスハラが原因でスタッフが退職に至った例も伝え聞いています。
やっと仕事を覚えて、これから医院の即戦力になるはずだったスタッフが、たった一度のカスハラ被害をきっかけに、離職を決意してしまう。
採用難が続く昨今、こうした人材の流出は、医院の運営に直接的な打撃を与えます。
新しいスタッフを採用し、教育し、医院に貢献できるスタッフに育てあげるには、多くの時間とコストがかかります。
カスハラは、その積み重ねてきた時間、労力、コストを一瞬にして崩してしまう可能性を秘めているのです。

「今は大丈夫」という油断こそが危険
「今のところ自院はカスハラを受けていないから大丈夫」
そう安心してしまうのは、少し安易な捉え方に感じられます。
なぜなら、カスハラは、ある日突然、何の前触れもなく発生するものではないケースが多いからです。
最初は些細な行き違いや、ちょっとした不満からのクレームなどが、「カスハラ」へとエスカレートしていくように、カスハラに至るには、必ず原因があります。
つまり、「カスハラを受けていない」のではなく、「まだクレームがカスハラにまで発展していないだけ」という医院も、決して少なくないはずです。
スタッフ本人に自覚のないまま、カスハラを誘発しかねない応対をしているかもしれないと考えたら、恐ろしいことではありませんか?
大切なのは「患者をクレーマーにしない」予防策
では、大切なスタッフを守るために、医院としてできることは何でしょうか。
それは、患者を「クレーマー」にしてしまわないよう、まずは接遇の五原則を身に付けることです。
次の五原則が体現できていれば、余程のことがなければ、患者がクレーマーになることは、ありません。
- 原則1 挨拶
- 原則2 表情
- 原則3 身だしなみ
- 原則4 態度
- 原則5 言葉づかい
しかし、時としてさまざまな要因が重なり、クレームが発生することがあります。
ですが、恐れることはありません。
もし、クレームが発生しても、初期対応を間違えなければ、大きなクレームに発展することはないからです。
クレームの初期対応でもっとも重要なのは「積極的傾聴」と「共感」です。
聴く姿勢によって、ヒートアップした患者の感情も落ち着いてきます。

おわりに
カスハラは、患者さんと直接向き合うすべての現場に潜んでいます。
歯科医院にとってスタッフは、かけがえのない財産です。
その財産を守るために、「まだ大丈夫」ではなく「今のうちに備える」という意識を持っていただければと思います。
防災と同じですね。
しかし、カスハラが自然災害と異なるのは、適切な予防策をとられていれば、必ず防げるという点です。
まだ予防策を講じていない場合は、弊社の「クレーム応対3つの極意 超・実践セミナー(2026年11月29日開催)」をご検討ください。
実際にあったクレーム事例を研修に取り入れ、貴院にひそむカスハラの芽を摘むことができます。
2026年11月29日(日)東京駅付近で開催
クレーム応対3つの極意 超・実践セミナーの詳細・お申し込みはこちらです。
https://essence-4c.com/open/clame-tokyo-2026/

投稿者プロフィール

- 2009年の事業開始以来、終始一貫、歯科専門のスタッフ教育に携わる。詳しいプロフィールはこちらから
無料メールマガジンに登録しませんか?






