歯科医院の接遇講師選びで失敗しないために
歯科接遇コンサルタントの久保佳世子です。
接遇教育の導入を、ご検討中ですか?
- スタッフの接遇を統一したい
- 教育をできる人間がいない
- 院長が注意、指導をしても改善しない
- 他院との差別化をはかりたい
- スタッフの「プロ意識」を養いたい
- 人が増えて院長の目が行き届かなくなっていることに不安を感じている
- 口コミサイトに悪口を書き込まれた
こうした理由から、接遇研修や院内研修を検討する場合、慎重に考えてほしいことがあります。
それは、「誰からどんな指導を受けるのか」です。
歯科医院の接遇改善の成否は、研修当日ではなく、講師選びの段階でほぼ決まると言っても過言ではないからです。
この記事でわかること
- 接遇研修で院長先生が感じた不満と、その多くが防げる理由
- 接遇講師を選ぶ7つのチェックポイント
- 研修会社、講師選びで失敗しないための見極め方
歯科医院の院長からお聞きした、接遇研修への不満
以下にあげるのは、実際に院長先生や、幹部スタッフからお聞きした事実です。
- 褒めるだけで、指導や注意が一切なく、楽しいだけで終わってしまった
- 何の許可もなく、講師のSNSに研修のことが投稿されていた
- 研修時間に遅れてやってきた
- 座学だけでロールプレイングがなかった
- グループディスカッションばかりで、手抜きされているように感じた
- 自分の「生き方」や「仕事観」ばかりの話で、期待していた研修内容ではなかった
- 他院とバッティングしたため、研修スケジュールを変更してほしいと言われた
- 身だしなみが派手で講師らしくなかった
これらの不満の多くは、依頼する前に講師を確認していれば防げたことばかりです。
では、実際に講師選びをする際のチェックポイントをお伝えします。

接遇講師を選ぶ7つのチェックポイント
まず、前提として「研修費用」だけで選ぶのは、おやめください。
教育は「安ければ得」という商品ではありません。
診療時間を削ってまで実施する研修だからこそ
「この講師に、大切なスタッフの教育を任せられるか」という視点でお選びいただきたいのです。
次にあげる項目をホームページで確認したり、問い合わせの際に質問することをおすすめします。
- 歯科医院での研修実績が十分にあるか(理想は、100医院以上)
- 講師自身に十分な社会人経験・教育経験があるか(理想は講師歴5年以上)
- 講師が、歯科医院の診療の流れや治療内容、現場を理解しているか
- 一般論ではなく、自院の課題に合わせた指導をしてもらえるか
- 講義を聞くだけではなく、スタッフが実践する機会があるか
- 研修後、スタッフにどのような行動変容を起こすのかまで考えられているか
- 研修費用が明瞭に記載されているか
逆に言えば、上記の項目が、ホームページ等から読み取れないのであれば、いったん検討を保留にしてもよいかもしれません。

では、とくに失敗につながりやすい3点について解説します。
講師が、歯科医院の診療の流れや治療内容、現場を理解しているか
接遇研修は、講師によって内容も質も大きく異なります。
ですから単純に「接遇講師と名乗っているなら、誰に頼んでもそれほど変わらない」と、思うのは少々危険です。
なぜなら、歯科医院の接遇教育には、一般企業とは異なる専門性が必要だからです。
実際、次のような意見をお聞きしました。

元CAの接遇を依頼したが、通り一遍の内容で現場に踏みこんだ実践的ではないものばかりだった
歯科医院は、サービス業であると同時に、医療機関ですから、エッセンスとして取り入れるにしても、異業種の接遇をそのまま再現する必要はありません。
患者さんは「楽しいから」来院するわけではなく、多くは痛みや不安、恐怖を抱えて来院します。
さらに、歯科医院には限られた診療時間があり、一人の患者さんへの対応が長引けば、その後の診療にも影響するでしょう。
忙しい歯科医院に、一流ホテルのおもてなしのような、丁寧すぎるお辞儀や挨拶は不要。
歯科医院の接遇に大切なのは、理想論ではなく、明日の診療から再現できるかどうかです。
- 予約時間を過ぎて患者さんをお待たせしているとき、どう声をかけるのか
- 痛みを訴える新患の電話が入ったとき、どのように話を聴き、院内へつなぐのか
- 治療内容に納得されていない患者さんが受付で不満を口にしたとき、誰が、どのタイミングで、どう対応するのか
- キャンセルを繰り返す患者さんに、どのように伝えるのか
- スタッフの不用意な一言からクレームになりそうなとき、どう初期対応するのか
こうしたことは、単に「正しい敬語」を知っているだけでは対応できません。
歯科医院特有の診療の流れ、患者心理、職種の理解、スタッフの役割、予約システム、院内オペレーションまで理解して、初めて実践的な指導ができるというものです。
接遇講師を選ぶ際には、上記の点をよく見極めてみてください。
講義を聞くだけではなく、スタッフが実践する機会があるか
研修の目的は、スタッフから研修に対し高評価をもらうことではありません。
研修の本当の目的は、スタッフの「意識」と「行動」を変え、その変化を患者さんへの対応や医院運営につなげることです。
いくら、スタッフから好評だったとしても、研修前と研修後、何も変わっていないのであれば、その研修は失敗と言えます。
では、どうしたら成功に導くことができるでしょうか。
まず、話を聞くだけの研修では不十分です。
「自分ならどうするか」
「自院ではどうしているか」
「明日から何を変えるか」
スタッフ自身に考えてもらう必要があります。
座学だけでなく、実践的な指導(ロールプレイング)を取り入れているのか、しっかり確認することが大切です。
研修費用が明瞭に記載されているか
院長先生にとって、研修費用は講師を選ぶうえで重要な判断材料の一つです。
「料金についてはお問い合わせください」
ホームページには、このように書かれていることがあります。
もちろん、研修内容や時間、参加人数、開催場所によって料金が変わる場合もあるでしょう。
少なくとも「〇時間〇円~」「基本料金〇円」「交通費・宿泊費は別途」など、依頼を検討するための目安となる金額は提示できるはずです。
料金がまったく分からない状態で、

費用の目安が知りたくてメールで問い合わせたが、打合せをしないと見積りは出せないと言われた
となれば、お互いに時間を無駄にしてしまいます。
はじめから目安となる費用が記載されていれば防げたことです。
そして、少し厳しい言い方をすれば、「相手の立場に立つこと」を教える接遇講師だからこそ、問い合わせをする前の相手の立場にも配慮する必要があるのではないでしょうか。
研修費用を明確にすることも、相手に安心して検討していただくための一つの「接遇」だと考えています。

歯科医院の接遇は「経営」と切り離せません
接遇講師を選ぶ際のチェックポイントについてお話ししてきました。
いかがでしたでしょうか。
私は、歯科医院に必要な接遇は、単なる「感じの良さ」ではないと考えています。
接遇は、次のように、医院経営にも直結するからです。
- 新患を逃さない電話応対が、来院患者数を増やす
- 接遇力の強化で、自費診療を選択する患者を増やす
- 治療終了後も継続して通院するメインテナンスの患者を増やす
- 患者満足をあげ家族や知人を紹介の患者を増やす
- クレームやトラブルを未然に防ぎ満足度を増やす
だからこそ、誰に依頼するかを慎重に選んでください。
大切なスタッフの時間と、医院のお金を使って行う研修です。
ぜひ、上記で紹介したチェックポイントに沿って、講師を選ぶ厳しい「視点」をお持ちください。
研修を受けた翌日から、スタッフの行動が変わること。
そして、その小さな変化が患者さんから選ばれる医院づくりにつながっていくこと。
それこそが、歯科医院が接遇教育に時間と費用をかける本当の意味ではないでしょうか。
迷われた際は、どうぞ久保佳世子へお問い合わせください。
必ずやスタッフの「意識」と「行動」が変わるための研修を実施いたします。
投稿者プロフィール

- 2009年の事業開始以来、終始一貫、歯科専門のスタッフ教育に携わる。詳しいプロフィールはこちらから
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