歯科医院で後から来院した患者さんを先にユニットに導入するときに気をつけたいこと
こんにちは。久保佳世子です。
治療内容の関係で、後から来院した患者さんを先に誘導することはありませんか?
このようなときは、どうされていますか。
先日、コンビニのレジで並んで順番を待っていたときのことです。
高齢の方が、他のお客さんが順番に並んでいるとは知らずに、間に割り込み先に会計を済ませました。
コンビのレジの担当者は、横から入ってきた高齢者に全然気づかず、先に並んでいたお客さんを後回しにしてしまったのです。
お客さんから指摘を受けるまで、全く気づいていませんでした。
順番を抜かされたお客さんは、烈火のごとく大声を出して怒り出したのです。
一瞬にして、その場の空気が凍りつきました。
コンビニのレジの方は、気の毒なほどひたすら謝っていました。
歯科医院でも、似た状況が起きるときがあります。
患者さんから、待たされたことによる苦情を言われた経験があるでしょう。
その中には、自分より後に来院した患者を先に通したのが起因してるケースも含まれています。
治療内容によっては後から来た患者さんを、先にユニットに導入するときがあるでしょう。
やはり自分よりも後から来た人を優先されると良い気がしません。
あるいは、自分の存在を忘れられているのかと不安になります。
よくあるパターンとして、前の治療が長引いたことで、治療枠の患者さんの導入が遅れて、後から来院したメンテナンスの患者さんを先にお呼びするケースです。
歯科医院の中には、「治療枠の患者さん」と「メンテナンスの患者さん」の待合室を分けているところもあります。
しかし、現実的に待合室を分けるのは難しいです。
同じ待合室でお待ちいただくのが一般的でしょう。
では、このようなときに、どうすればトラブルを回避できるか?についてお書きいたします。
導入の順番が前後する場合は、次の手順で患者さんを誘導します。
- 受付スタッフは、先に見えた患者さんに対し、順番が前後することをあらかじめ伝えておく
- 患者さんを導入する歯科衛生士や歯科助手は、患者さんを導入する際に、待合室に待っている患者さんたち(フロア全体)に向けて「前後して申し訳ございません」と、伝える
- 続けて、先にユニットにお通しする患者さんに「久保さん、久保佳世子さん、こちらにお願いいたします」と声がけして、導入する
診察室には、来院した順にカルテが運ばれてくるので、患者さんを導入する担当者は来院の順番はわかっているはずです。
つまり、導入時に「前後して申し訳ございません」と声がけをするのは、難しいことではありません。
患者さんとしては、自分の方が先に来院しているのを医院側が把握できたうえで、順番が前後するのであれば、許容範囲と言えるでしょう。
ですから、事前にお伝えすれば、クレームにも発展しません。
また、状況によっては、後から来た患者さんをお呼びする前に、先に早くご来院になって待合室でお掛けになっている患者さんのそばまで行って、個別にひと言ことわっておくことも必要です。
とくに、予約時間よりかなり早めに来院された患者さんには注意しましょう。
なぜなら、少しでも早くいけば早めに診てもらえるという期待があるからです。
診療室側の状況を把握できている歯科衛生士や歯科助手から、
「久保さん、早めにご来院頂いたのに申し訳ございません。あと〇分ほどでご案内いたしますので、もう少々お待ち頂けますでしょうか。」
と言えると、更に良いです。
このように、スタッフの応対力が高い歯科医院は、後から来院した患者さんのユニット導入前に、先に来た患者さんにひと言断っています。
事前にお伝えすることで、トラブルを回避できます。
患者さんから「自分の方が先に来ているのに、まだ呼ばれていない。」と指摘されてからでは遅いのです。
事前にお伝えすると=説明
指摘されてからお伝えすると=言い訳
と受け取られます。何でもそうです。先に伝えておくのが大事。
院内掲示にも順番が前後することも合わせて記載すると良いですが、必ずしも患者さんが見てるとは限りません。
ですから、口頭でもご説明をしていきましょう。
医院側にしたら、『このくらい、たいしたことないだろう』と思うような些細な出来事が、患者のクレームに発展するケースもあります。
日ごろ、無意識におこなっている行動が患者の不満を招いているかもしれません。
そこに気づくには、診療シーンを「ビデオ撮影し」検証をするのが最も有効です。
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