【歯科専用】クレーム応対で絶対に必要なスキルとは
こんにちは。歯科 接遇コンサルタント久保佳世子です。
最近クレーム応対研修のご依頼が増えています。
マスクコミュニケーションになり、互いの表情が読みづらい時代になりましたので
そこも大きく起因していると感じています。
さて、クレームが起きたとき。
初期対応が悪いと、大クレームへと発展するのをご存知でしょうか。
クレームは大別すると以下の3つです。
- 治療クレーム
- 説明不足によるクレーム
- 態度クレーム
1.治療クレーム
言うまでもなく、治療そのものに対しての不満です。
2.説明不足によるクレーム
「そんな話聞いていなかった」
よくあるかと存じます。
医院側は説明をしている、しかし患者には届いていなかったというケースですね。
3.態度クレーム
接遇の悪さが原因となって起こるクレームです。
仮に、1の治療に関するクレームがあったとします。
このときにスタッフの「聴く態度や姿勢」が悪いと、今度は3の態度クレームへと発展します。
逆に「聴く態度や姿勢」が良いと、大きなクレームに発展しません。
ロールプレイング事例
事例をお伝えします。
訪問先で受付とDAを対象にした「クレーム応対研修」内でロールプレイングを実施したときのこと。
患者役の設定内容は、次のとおりです。
- 予約時間より早く歯科医院についた
- しかし、自分より後に来た患者が先に呼ばれた
- 20分近く待たされている
このロールプレイングでは、患者役とスタッフ役に分かれて行いました。
クレームを言う患者役用に台本を用意し、スタッフ役は「誠意ある態度と姿勢で聴く」というものです。
そのロールプレイングシーンを見ていた私のひとこと・・・
「ホンマに悪いと思ってんの!?」
思わず、げきを飛ばすほど、スタッフ役の「聴く態度、姿勢」の良くないことといったら!(笑)
その態度では、余計に怒らせて当然!というものでした。
しかし、彼女たちは悪気がないのです。
無意識にやっている態度や姿勢が余計に、患者を怒らせていました。
「聴く」という姿勢や態度をどこまでやるべきかわからなかったのです。
そこで、講師のわたくしが見本を見せて、再度ロールプレイングを行いました。
すると、ビフォーアフターの差は歴然でした!
「聴く態度と姿勢」を、どこまでやったらいいのか、よく理解してもらえたようです。
もう一度お伝えしますが、クレームが起きたとき、初期対応が良いと、大きなクレームには発展しません。
初期対応に最も重要なのは、不満を伝えてきた相手の話を「聴く態度と姿勢」です。
この「聴く態度と姿勢」は、特別なスキルが要りません。
3点を意識するだけで、「聴く態度と姿勢」は激変します。
- これでもか!というくらい大きくうなずく
- 「はい」「さようでございますか」など相づち+「ご不便おかけし申し訳ございません」
- 患者の話を最後まで聴く(話の腰を折らない)
上記3点を実践すれば、クレームは大きくなりません。
クレームが大きくなるのは「聴く態度と姿勢」が悪いからです。
クレーム応対に備えるのは防災訓練に似ています。
いざというときに慌てないよう、日ごろから人の話を「聴く態度と姿勢」を意識することです。