キャンセル率が10%を超えていて、どう対策してよいか悩まれている先生へ
● キャンセル率が10%を超えていて、どう対策してよいか悩まれている先生へ
歯科接遇コンサルタントの久保佳世子です。
キャンセルは0にはできませんが、減らすことは可能です。
ドタキャンや無断キャンセルなど迷惑な患者に困っていても、どう対応して良いかわからないというお声をよくうかがいます。
例えば、1時間のアポイントをとっていたにも関わらず、何の連絡もなく患者さんが来ないなどということは起きていませんか?
どういった対応をされていますか?
言うまでもなく、このようなことが、たびかさなると医院経営に大きなダメージを与えます。
たとえ30分のアポイントであっても、1日に4件のキャンセルがあれば2時間がムダになります。
キャンセルになった枠が、急患で埋まったから、結果オーライとしていませんか?
これでは、根本的な解決にはなりません。
やはり予約をとった患者さんに、お約束どおり来ていただきたいものです。
例えば、身内に急病人が出た、インフルエンザにかかったなど、やむを得ない事情があって、ドタキャンは仕方ないでしょう。
しかし、中には「仕事なので、キャンセルしたい」と平然と言ってくる患者もいます。
せめて悪びれた態度であれば、救いようがありますが、当然の権利のように言われると、やるせないものです。
わたくしが、歯科医院側なら「こちらも仕事なんです!」と言いたいところです。
まったく、悪びれない態度で平然とキャンセルをする患者を放置するのは良くありません。
何らかの手を打っていく必要があります。
わたくしは、このような歯科医院が、かかえる悩みを減らすお手伝いをしたいと、つねづね思っています。
冒頭にもお書きしましたように、キャンセル率は0にはできません。
しかし、減らすことは確実にできます。
わたくしの経験上、キャンセル率は5%まで減らせると考えます。
少しの努力で、キャンセル率が2ケタから5%以下になった歯科医院もあります。
その医院が取り組んだ方法の1つに、初診で来院した患者さんに上手にアナウンスをすることです。
どうじに重要なのが、遅れてきた、ドタキャンをする患者にも、うまく注意していくことです。
それを担うのが、受付スタッフです。
このような言い方をされていませんか?
「当院は、予約制なので遅れないでください」
「キャンセルをするときは、早めにご連絡ください」
これでは、迷惑患者が減りません。
「遅れないでください」と命令口調で言われると、いかがでしょうか?
遅れた自分が悪いとわかっていても、伝え方が良くないとムッとされます。
「恐れ入りますが、予約のお時間までにお越しいただけますでしょうか」
クッション言葉+依頼形で表現すると、相手に受け入れてもらいやすくなります。
「早めにご連絡ください」
ですと、医院にとっての「早め」と患者さんにとっての「早め」の感覚の違いがあります。
そこを埋めなくてはいけません。
「お忙しいとは存じますが、ご予約のご変更がある場合は、できましたら2日前までにご連絡をお願いできますでしょうか」
このように「2日前」と具体的に伝えたほうが良いです。
ドタキャンや無断キャンセルをする患者が、いちばん悪いです。
しかし、キャセルポリシーを伝えていない医院側にも、迷惑行為をひきおこす原因があります。
ドタキャンや無断キャンセルをくりかえす患者に困りながらも、なにも講じていない医院側も悪いのです。
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